日本歯科衛生学会学術大会でポスター発表しました(2014/9/13~15)

レポート

2014年9月13日~15日に大宮ソニックシティにおいて、日本歯科衛生学会第9回学術大会が開催され、職域歯科保健活動の新プロジェクトについてポスター発表をしました。

大会メインテーマ:「8020健康長寿社会の実現を目指して」詳細は日本歯科衛生士会HP

 

ポスター発表演題: 「細菌数測定装置を活用した職域歯科保健活動の試み」

日本口腔保健協会では職域歯科保健活動の新プロジェクトとして、「細菌測定コース」を実施し、セルフケア向上のモチベーションアップに効果的であることがわかりました。

発表内容について、以下の通りご紹介いたします。

 

目 的

職域歯科保健活動では、セルフケア等において参加者への動機づけを強化することは重要である。

そこで、細菌数測定装置を用いた細菌測定コースを試行し、口腔内細菌数と歯肉の状態および口腔清掃状態との関連性について調べ、併せてアンケートによる参加者の意識調査を行ったので、その結果について報告する。

 

対象および方法

調査対象者は2013年度職域歯科保健活動参加者の中から某事業所の男性137名とした。

内訳は以下のとおりである。

20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代
11名 16名 70名 39名 1名

 

調査項目

)口腔内細菌数

)歯肉の健康者

)口腔清掃良好者

)実施後アンケート 「口腔と全身疾患との関連性について」 「口腔ケアの重要性について」 「細菌測定の希望の有無について」

調査方法

)口腔内細菌数は、細菌数測定装置「細菌カウンタ® (パナソニックヘルスケア株式会社製)を使用し、操作方法は、綿棒で舌背より検体を採取し本体に設置し測定した(測定時間約1分)。

また、食事前後や口腔ケア前後での細菌数変動を考慮し、午前中の参加者を対象とした。

細菌数測定結果は、レベル177段階で表示される。

フェイスマークとレベル表示 

 レベル1  レベル2  レベル3 レベル4 レベル5 レベル6 レベル7
~10万 10万個~100万 100万個~316万 316万個~1000万 1000万個~3160万 3160万個~ 1 1億個~        

 

)歯肉の健康者は、CPI診査基準によりコード0の者、およびコード2のうち出血なしの者とした。

)口腔清掃良好者は、OHI評価基準によりDI01の者とした。

 

結果および考察

) 細菌数測定結果は、レベル1、レベル7の該当者はなく、レベル22名(1.5%)、レベル313名(9.5%)、レベル435名(25.5%)、レベル562名(45.3%)、レベル625名(18.2%)であり、レベル5が最も多く、続いてレベル4となった。 図1


 

) 「口腔内細菌数」と「歯肉の健康者」および「口清掃良好者」との関連性ついて比較した結果は、レベル3の者において、歯肉の健康者61.5%、口腔清掃良者92.3%と最も高い割合を示した。

レベル4の者は歯肉の健康者25.7%、口腔清掃良好者71.4%、レベル5の者はそれぞれ17.7%53.2%、レベル6の者はそれぞれ12.0%52.0%となり、細菌数レベルが高くなるにしたがって、歯肉の健康者および口腔清掃良好者が少ないことが認められた。図2図3         

 

 

) 実施後アンケート結果は、「口腔と全身疾患との関係について認識した」は95.7%、「口腔ケアの重要性を認識した」、「今後も測定を希望する」と回答した者が100%であり、口腔内細菌数を数値レベルで表示することにより、口腔の健康の重要性に対する関心度が高まったと推測される。図4       

結 論

今回の細菌測定コースでは、「口腔内細菌数」と「歯肉の健康者」および「口腔清掃良好者」との関連性が認められたこと、また、口腔細菌の存在を数値で確認できることから、「口腔と全身疾患との関係について認識した」、「今後も測定を希望する」など参加者の満足度も高く、セルフケア向上の動機づけに効果的な内容であると考えられた。

また、職域での定期健康診断等との併催についても、「短時間および小スペースでの実施が可能である」などの条件が満たされるため、今後、細菌測定コースの実施件数を増やし、さらに効果的な利用方法を検討していく予定である。  

以上

日本口腔保健協会 保健事業部 水口 03-3818-4158

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