6月4日~10日は歯と口の健康週間です!

健康情報

「歯と口の健康週間」は、1958年から厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会が実施している週間です。
以下の内容について、国民に広く普及することで、歯の寿命を延ばし国民の健康の保持増進に寄与することを目的としています。

歯と口の健康に関する正しい知識の普及啓発

歯科疾患の予防に関する適切なセルフケアの習慣定着

歯科疾患の早期発見・早期治療の徹底

 

平成30年度の標語は「のばそうよ 健康寿命 歯みがきで」

 

健康寿命とは

標語にもある「健康寿命」とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことをいいます。厚生労働省が平成28年に発表したデータによると、健康寿命と平均寿命の差は、男性で8.84歳、女性で12.35歳もあります。これは支援や介護を必要とする期間が平均で8~12年もあることになります。長い人生、いつまでも元気に過ごすためには、「平均寿命=健康寿命」としたいものです。

資料:健康寿命は「厚生労働白書」、平均寿命は「簡易生命表の概要」から

 

お口のケアと健康寿命の関係は

健康寿命を延ばすには、「食事」と「運動」、そしてそれを支える「お口の健康」です。

歯の喪失は健康寿命に影響します

歯の喪失の主な原因は「むし歯」と「歯周病」ですが、成人期においてのトップは歯周病です。一般的に40歳代から歯周病が重症化する傾向がありますので、定期歯科健診で歯肉のチェックを受けることが大切です。

歯の喪失はからだのフレイル(虚弱)につながります

「噛む力が低下する」→「食べられる食品が減る(糖質中心の食生活)」→「栄養バランスが乱れる」→「体重の減少」→「筋力の低下」→「自信がなくなる、外出の機会が減る、引きこもる」の負のスパイラルに陥るからです。

歯周病と全身の健康との関係

歯周病菌は血液を介して全身をめぐることから、糖尿病・心疾患・動脈硬化などの様々な生活習慣病との関りがあることがわかっています。

 

一般財団法人日本口腔保健協会冊子「口からはじまる全身の健康」より

 

 

セルフケアで歯周病予防対策

歯周病の直接の原因は、バイオフィルム(歯垢)という「細菌が集まってできたヌルヌル、ネバネバの塊」です。バイオフィルムは消毒薬などの薬品が効きにくいため、まず、歯ブラシなどで機械的に除去することが重要です。歯周病予防の基本は、毎日のセルフケアと定期的な歯科医師・歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアです。

歯みがき

歯と歯の境目に歯ブラシの毛先を当て、小刻みに動かしましょう。みがきにくいところ、歯並びの良くないところは、ワンタフトブラシを使い、鏡で確認しながら1回ごとに毛先を合わせます。細菌は就寝中に増殖するので、寝る前の歯みがきは1本ずつていねいに行いましょう

歯間部清掃(デンタルフロス・歯間ブラシ)

歯と歯の間は歯間部清掃具を使います。歯科医師や歯科衛生士の指導を受け、歯肉を傷つけないようにていねいに行いましょう。狭い隙間はデンタルフロス、広い隙間は歯間ブラシが適しています。

洗口液(マウスウォッシュ)

洗口液10~20ccを口に含み、口の隅々にいきわたらせるようにブクブク30秒すすぎましょう。
バイオフィルムを化学的に殺菌するためには、薬用洗口液を使います。継続使用によりバイオフィルムの付着状況が減少したという調査結果がでています。薬用洗口液に含まれる成分は、歯周病予防効果があるもの、歯肉の炎症を抑えるもの、保湿効果のあるものなど様々なタイプがあります。成分表示を参考に、症状にあわせて選びましょう。

舌ケア

健康な舌の色は白っぽいピンクです。鏡を見て、白く厚みのある舌苔(ぜったい)が付着している場合(写真)は、口臭が発生している可能性が高い状態です。舌ブラシでやさしく取り除き、薬用洗口液でブクブクうがいをして仕上げましょう。

舌苔が増える原因は不十分な歯みがきですが、その他にも唾液の減少による口腔乾燥も大きな原因になっています。口呼吸、長期的な薬の服用、ストレス、加齢などが口腔乾燥の主な原因ですので、気になる場合は、一度歯科医院で相談しましょう。

舌ブラシのポイント

①舌ブラシは水でぬらす

②舌の奥から前へやさしく動かす。(5回ぐらい)

※強くこすると舌を傷つけるので注意!

③舌ブラシはよく洗って、しっかり乾燥させる

 

プロフェッショナルケアによる歯周病予防対策

かかりつけの歯科医院で、定期的にチェックを受けることで、自覚症状の少ない歯周病を早期発見できます。セルフケアで取りきれていない歯垢や歯石を専門的に除去します。自分に合ったセルフケアの指導を受けることもできます。

セルフケアとプロフェッショナルケアはどちらが欠けても歯周病予防はうまくいきません。プロフェッショナルケアで歯周病になりにくい環境を整え、引き続き毎日のセルフケアで維持することが重要です。

「歯と口の健康週間」を機会に、できることからトライしてみませんか?

当協会の歯科保健センターでは・・・・・・

歯周病対策に効果的なセルフケアのサポートとプロフェッショナルクリーニングを行います。 定期健診とプロフェッショナルクリーニングをお勧めします。

歯科保健センターの詳細はこちらへ

 

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